●ナチュラルマイナースケール
長音階を6番目の音から並べ直したした音階が短音階(自然的短音階)です。 短音階の構成を見てみますが、ここではCメジャースケールの6番目の音である「A」音を基音とした、Aナチュラル・マイナースケールを例にします。
上図の白鍵で、上行の場合の並びをみ見た場合、 <A・B・C・D・E・F・G>となっています。 そして、それぞれの隣り合った鍵盤の音同士の音程は、 <全音・半音・全音・全音・半音・全音・全音>となり、これを「度」で表すと <長・短・長・長・短・長・長>という構成になっていることがわかります。
この音程で構成される音階を、「短音階(マイナースケール)」といい、上のようにAを基音とした音階の構成の場合は「Aナチュラル・マイナースケール(A moll)」といいます。
では今度はCを基音としてみた場合はどうなるでしょうか。 C音から上記の音程の法則でだどってみると、 <C・D・E♭・F・G・A♭・B♭・C>となることが解ると思います。 この音階は、基音がC音であることから、Cナチュラル・マイナースケールといいます。
▼ナチュラル・マイナースケール(自然的短音階)
上図ように、短音階の音程の構成をあてはめていくと、Aから上行させた場合は、#記号が無いAナチュラル・マイナースケールであり、Gから上行させると#が一つ増えて(E音)Eナチュラル・マイナースケールになります。 AとEとの音程差は5度です(長音階の場合と同じです)。
ではEから5度上のBから上行すると、#がまた一つ増えて、#は計二つになります。 ではBから5度上の・・・・ というような、操作をどんどん繰り返していくとどうなるでしょう。#の記号が次第に増えて、7種の短音階が構成され、すべての音に#の記号が付くA#ナチュラル・マイナースケールが終点となることがわかります。
▼#系長音階と調号(計7種)
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では逆に、Aから下方に5度ずつ発展させてみましょう。 すると今度は♭の記号が次第に増えていき、やはり全ての音に♭の付いた、A♭ナチュラル・マイナースケールで終わることがわかります。
▼♭系の長音階の調号(計7種)
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以上のことから、マイナースケール(長音階)も、Aナチュラル・マイナースケールを含めてメジャースケールと同じく15種類あることがわかります。